離婚にともなう財産分与、不動産の分け方|中延・西小山エリア版
2026/10/01
離婚の話し合いの中で、持ち家をどう分けるかは最後まで結論が先延ばしにされやすいテーマです。当社が中延・西小山エリアでご相談を伺っていても、財産分与の話し合いが進んでいるのに、家のことだけ「とりあえずこのまま」になっているケースをよく見かけます。この記事では、財産分与にともなう不動産の分け方を『売却』『代償分割』『共有名義のまま持つ』という3つの選択肢に整理し、それぞれの流れと注意点をまとめます。
財産分与で選べる3つの不動産の分け方
持ち家がある場合の財産分与は、大きく分けて3通りに整理できます。どれを選ぶかによって、その後の手続きや負担が大きく変わってきます。
売却して現金を分ける
家を売却し、住宅ローンを返済したうえで残った金額を分け合う方法です。手続きが比較的シンプルで、離婚後に相手と不動産を共有し続ける必要がなくなる点が選ばれる理由になっています。
代償分割でどちらかが住み続ける
どちらか一方が家に住み続け、もう一方に評価額の一部を代償金として支払う方法です。子どもの学区を変えたくないといった事情から、この方法を選ぶご家庭も少なくありません。
共有名義のまま持ち続ける
離婚後も名義を変えず、共有のまま所有し続ける選択肢もあります。ただし後述するとおり、将来的な手続きの負担が残りやすい方法でもあります。
売却して財産分与する場合の流れと注意点
売却を選ぶ場合は、まず名義とローンの残債を確認するところから始まります。
名義とローンの残債を先に確認する
不動産の名義が夫婦のどちらか一方か、共有名義かによって、売却時に必要な手続きが変わります。住宅ローンが残っている場合は、売却代金でローンを完済できるかどうかも早めに確認しておきたいポイントです。
3,000万円特別控除の対象になるかどうか
マイホームを売却した際に使える3,000万円特別控除は、要件のひとつに『親子・夫婦など特別の関係がある人への売却でないこと』が挙げられています。婚姻中に配偶者へ持分を売却する形をとる場合は、この特例が使えないケースがあるため、売却や名義移転のタイミングについては税理士等の専門家に確認することをおすすめします。2026年(令和8年)時点の情報です。
売却代金の分け方の考え方
住宅ローンの完済後に残った金額を、財産分与の割合に沿って分けるのが一般的な流れです。売却にかかる諸費用や仲介手数料を差し引いてから分ける、という点も事前に話し合っておくと後のトラブルを防ぎやすくなります。
代償分割を選ぶときに気をつけたいこと
代償分割は住み続けられる安心感がある一方で、準備しておきたいことも多い方法です。
不動産の評価額をどう決めるか
代償金の金額は、不動産の評価額をもとに算出します。査定額の考え方は不動産会社によって異なることがあるため、複数の視点から評価額を確認しておくと納得感のある話し合いにつながりやすくなります。
住宅ローンの名義変更・借り換えの壁
住宅ローンが残ったまま片方が住み続ける場合、ローンの名義を単独に変更するか、借り換えが必要になることがあります。収入や勤続年数などの審査条件を満たせるかどうかは、金融機関ごとに確認が必要です。
代償金の準備方法
まとまった代償金を用意できない場合、分割払いにする、他の財産で調整するなど、話し合いの余地はいくつかあります。無理のない資金計画を立てることが、離婚後の暮らしを安定させることにつながります。
共有名義のまま離婚後も持ち続けるリスク
「今すぐ決められないから、とりあえず共有名義のままで」という選択をされる方もいますが、いくつか知っておきたいリスクがあります。
意思疎通が難しくなっていくケース
離婚後は連絡を取り合う機会そのものが減っていきます。時間が経つほど、不動産に関する話し合いがしづらくなっていくケースが多いようです。
将来売りたい・貸したいときに片方の同意が必要になる
共有名義の不動産は、売却や賃貸に出す際に共有者全員の合意が必要です。片方と連絡がつかなくなってしまうと、身動きが取れなくなる可能性があります。
早めに整理をおすすめする理由
こうした事情から、当社では離婚のタイミングで不動産の扱いを決めておくことをおすすめしています。すぐに結論が出ない場合も、いつまでに、どちらの方法で整理するかの見通しだけでも立てておくと安心です。
よくあるご質問
Q. 財産分与で家の名義を元配偶者に移すのは「売却」になりますか?
A. 名義の移し方や対価の有無によって税務上の扱いが変わるケースがあります。判断が難しい部分のため、司法書士・税理士等の専門家にご確認いただくことをおすすめします。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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