相続登記の経過措置、2027年3月31日までに必要な手続きとは|戸越・中延エリア版
2026/10/21
「親の名義のままになっている実家、そろそろ何とかしないと」というお話を、戸越・中延エリアの売却相談でよくお伺いします。相続登記の義務化が始まってから、こうしたご相談が増えているように感じます。
この記事では、相続登記の経過措置がいつまでなのか、対象になるのはどんなケースか、そして売却を考えている場合に今からやっておきたいことを整理します。
相続登記の義務化、期限はいつまで?
結論から言うと、相続で不動産を取得したことを知った日から原則3年以内に登記の申請が必要です。2024年(令和6年)4月1日に施行された制度で、施行日より前に発生していた相続についても対象になります。
原則のルールと経過措置の違い
施行日より前の相続については、知った日から3年という数え方ではなく、『2027年(令和9年)3月31日まで』に申請すればよいという経過措置が設けられています。何十年も前に相続が発生していた不動産でも、この経過措置の期限が適用される点が特徴です。
期限を過ぎるとどうなる?
正当な理由なく申請を怠った場合、10万円以下の過料の対象になりうるとされています。ただし実際の運用では、期限が過ぎた瞬間に過料が科されるわけではなく、登記官からの催告があり、それに応じない場合に裁判所が判断するという流れです。とはいえ、放置してよい話ではないため、早めの対応をお勧めします。
経過措置の対象になりやすいケース
戸越・中延エリアの査定訪問では、『親が亡くなってから何年も、名義変更をしていなかった』というご相談によく出会います。
「名義は亡くなった親のまま」という実家
固定資産税の支払いは滞りなく続けていても、登記簿上の名義変更を後回しにしているケースは少なくありません。こうした不動産は、2024年4月の施行より前に相続が発生していれば、経過措置の対象になる可能性があります。
期限までにやっておきたい準備
まずは戸籍謄本などで相続人を確定し、遺産分割の状況を整理することから始めます。売却を視野に入れている場合は、必要書類をそろえる作業と並行して、査定を受けておくと今後の見通しが立てやすくなります。
遺産分割がまとまらないときの「相続人申告登記」
相続人同士の話し合いが長引き、3年以内に遺産分割をまとめきれないケースもあります。そうした場合に使えるのが、相続人申告登記という簡易な手続きです。
相続人申告登記とは
自分が相続人であることを登記官に申し出ることで、相続登記の義務を一時的に果たしたとみなされる制度です。遺産分割そのものが完了しなくても、義務違反を避けられる点が特徴です。
売却を考えている場合の注意点
相続人申告登記だけでは、不動産の売却はできません。売却するためには、最終的に遺産分割を済ませたうえで、通常の相続登記(所有権移転登記)を行う必要があります。『義務は果たしたから安心』と考えて手続きを止めてしまうと、売却のタイミングで改めて時間がかかることもあるため、順番を意識しておくことが大切です。
売却を見据えるなら、早めに動いたほうがいい理由
相続した家を空き家のまま売却する場合、要件を満たせば相続空き家の3,000万円特別控除を使える可能性があります。この特例には期限や細かな要件があるため、登記の手続きと並行して、税理士等の専門家に確認しながら進めることをお勧めします。
当社がお手伝いできること
戸越・中延エリアをはじめ城南エリアでの売却相談では、相続人の整理から査定、必要書類のご案内まで、当社がサポートしております。経過措置の期限が近づいている方は、まずは現状の整理からご相談いただくケースが多いです。
Q&A
Q. 自分の実家が経過措置の対象かどうか分からない場合はどうすればいいですか。
A. 相続が発生した時期や登記の状況によって判断が分かれるため、法務局や司法書士に確認するのが確実です。売却も検討している場合は、並行して当社にもご相談ください。
※本記事の制度・数字は2026年(令和8年)時点の情報です。詳細は法務局・司法書士・税理士等の専門家にご確認ください。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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