離婚と不動産売却、3,000万円特別控除が使えないケースにご注意|武蔵小山・豊町エリア版
2026/10/17
離婚にともなう不動産売却のご相談では、「早く済ませたい」というお気持ちと、税金や名義の手続きが噛み合わず、思っていたより時間がかかってしまうケースが少なくありません。特に、夫婦のどちらかが『3,000万円特別控除』を使うつもりで売却を進めたところ、条件を満たせず使えなかった、という相談を武蔵小山・豊町エリアでもいただくことがあります。今回は、離婚にともなう不動産売却で気をつけたい控除の条件について整理します。
離婚にともなう不動産売却で、まず整理したいこと
結論から言うと、離婚後の不動産売却では「誰が、誰に売るのか」を最初に整理することが欠かせません。
誰の名義で、いつ購入した不動産か
夫婦どちらかの単独名義か、共有名義かによって、必要な手続きや同意の取り方が変わります。購入時期や購入資金の出どころも、財産分与の対象かどうかの判断に関わるため、早い段階で確認しておくと後の手続きがスムーズです。
売却するか、どちらかが住み続けるか
売却して現金で分けるのか、どちらかが住み続けて相手に代償金を払うのか、方向性が決まっていないと、控除の対象になるかどうかの判断もつきにくくなります。
3,000万円特別控除とは何か、使えないケースとは?
マイホームを売ったときに使える『3,000万円特別控除』は、離婚にともなう売却でも、条件を満たせば利用できる制度です。ただし、使えないケースがある点に注意が必要です。
マイホームを売ったときの3,000万円特別控除の基本
自分が住んでいる家屋やその敷地を売却した場合、所有期間の長短にかかわらず、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度です。
「特別の関係がある人」への売却にあたる場合
この特別控除には、『親子・夫婦など特別の関係がある人への売却でないこと』という条件があります。離婚が成立する前、まだ法律上の夫婦であるタイミングで一方が他方へ不動産を売却するような形になると、この条件に触れる可能性があるため注意が必要です。離婚の成立時期と売却のタイミングの関係は、個別の事情によって判断が分かれるため、税理士や司法書士など専門家への確認をおすすめしています。
財産分与・代償分割で気をつけたいタイミング
財産分与として不動産を分ける場合、第三者への売却と、夫婦間でのやり取りとでは扱いが異なることがあります。『いつ、誰に、どういう形で』分けるのかを、離婚の成立時期と合わせて確認しておくことが大切です。
財産分与で不動産を分けるときの進め方
財産分与で不動産を分ける方法は、大きく二つに分かれます。
売却して現金で分ける方法
不動産を第三者に売却し、その代金を分け合う方法です。評価額をめぐる意見の相違が起きにくく、手続きも比較的シンプルに進みやすい傾向があります。
片方が住み続けて代償金を払う方法
一方が住み続け、その分の価値を現金などで相手に支払う方法です。住み慣れた家やお子さんの学区を変えずに済むメリットがありますが、代償金の算定や住宅ローンの名義整理など、確認すべき点が多くなります。
武蔵小山・豊町エリアでのご相談から感じること
武蔵小山・豊町エリアでも、離婚にともなう不動産のご相談をいただく機会が増えています。
気持ちの整理と手続きを並行して進める難しさ
お気持ちの整理がついていない段階で、名義変更や売却の手続きを急いで進めようとすると、後から「もう少し確認してから進めればよかった」と感じる方もいらっしゃいます。
早めに相談いただくメリット
控除が使えるかどうかは、売却のタイミング次第で変わることがあります。方向性が固まっていない段階でも、早めにご相談いただくことで、選べる進め方の幅が広がります。
まとめ
離婚にともなう不動産売却は、財産分与の進め方と税金の条件が密接に関わります。『特別の関係がある人』への売却にあたらないか、売却のタイミングとあわせて確認することが大切です。2026年(令和8年)時点の情報です。詳細は税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
Q. 離婚の話し合い中、まだ籍が入っている段階で売却してもいいですか?
A. 売却自体は可能ですが、3,000万円特別控除などの条件に関わる場合があるため、売却のタイミングについては事前に税理士等へご確認いただくことをおすすめしています。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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