住み替えの予算は売却の手取りから逆算|費用の内訳と考え方(旗の台・大井町エリア版)
2026/11/01
「次の家の予算はいくらにすればいいのか」。住み替えのご相談で、最初に出てくる質問のひとつです。旗の台や大井町エリアにお住まいの方からも、同じお悩みをよくうかがいます。
結論から言うと、住み替えの予算は『今の家を売って手元に残るお金』から逆算して決めるのが基本です。この記事では、売却の手取りの考え方と、見落としやすい費用の内訳、予算を決める順番を整理します。
住み替えの予算は、何から決めればいいのか
予算づくりの出発点は、次の住まいの価格ではなく、今の家の売却でいくら残るかです。
売却価格がそのまま使えるお金ではない理由
売却価格は、あくまで入口の数字です。ここから住宅ローンの残債、仲介手数料、各種の手続き費用などが差し引かれ、残った分が次の住まいに使える資金になります。
売却価格が同じでも、ローン残債や諸費用の違いで、手元に残る金額は大きく変わります。「査定額=使えるお金」と考えてしまうと、後から計画が崩れる原因になります。
まず確認したい3つの数字
最初に確認したいのは、住宅ローンの残債、今の家の査定の目安、手元の自己資金の3つです。残債は金融機関から届く返済予定表や、残高証明で確認できます。
査定の目安は、一社だけで決めず、根拠の説明がある査定を見て幅で捉えると安心です。この3つが揃うと、予算の大枠が見えてきます。
売却で差し引かれる費用には何があるのか
売却には、売却価格のほかにいくつかの費用がかかります。主なものを知っておくと、手取りの見込みがぶれにくくなります。
仲介手数料の上限はどう決まるのか
不動産会社に仲介を依頼した場合、成功報酬として仲介手数料がかかります。売買価格が400万円を超える場合の上限は、売買価格×3%+6万円に消費税を加えた額です。
あくまで上限であり、成約したときに発生する費用です。依頼する前に、見積もりの根拠を確認しておくと安心です。
そのほかにかかりやすい費用
ほかには、抵当権を抹消するための登記費用、売買契約書に貼る印紙代、引っ越し費用などがあります。住み替えでは、新居側でも登記費用やローンの手数料が発生します。
荷物の整理や、必要に応じたハウスクリーニングの費用も、見落とされがちな項目です。細かな額は物件や状況で変わるため、早めに見込みを出しておくことをおすすめします。
税金は手取りにどう影響するのか
売却で利益が出た場合は、譲渡所得税の対象になることがあります。住み替えの資金計画では、ここも確認しておきたい点です。
長期と短期で税率が違う
譲渡所得税の税率は、売却した年の1月1日時点の所有期間で決まります。5年を超えていれば長期で20.315%、5年以下なら短期で39.63%です。
所有期間は実際の年数ではなく、取得日から売却した年の1月1日までで数える点にご注意ください。
マイホームなら使える特例がある
自分が住んでいる家を売る場合は、最高3,000万円まで譲渡所得から控除できる特例があります。10年を超えて所有していた場合は、軽減税率の特例を併用できることもあります。
ただし、要件や、ほかの特例との関係は細かく決まっています。2026年(令和8年)時点の情報です。詳細は税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
手取りから逆算して、予算を決める順番
数字が揃ったら、次の順番で整理すると、無理のない予算が見えてきます。
手取りの見込みを幅で出す
査定額に幅があるなら、高めと低めの2パターンで手取りを計算します。低めの場合でも計画が成り立つかを確認しておくと、安心して進められます。
次の住まいの購入費用と、毎月の返済を考える
手取りに自己資金と新しい借入を足したものが、次の住まいに使える総額です。ここから購入時の諸費用を引いて、物件の予算を決めます。
借入は『借りられる額』ではなく『無理なく返せる額』で考えるのが基本です。毎月の返済額と、今の暮らしの支出を並べて確かめてみてください。
売却と購入、どちらを先に進めるか
資金計画が固まったら、売却と購入のどちらを先に動かすかを決めます。仮住まいや二重ローンのリスクとあわせて、ご家庭の状況に合う順番を選ぶことになります。
予算を立てるときに、見落としがちなこと
数字の整理に慣れていないと、毎月の支出や将来の備えを後回しにしてしまいがちです。
住み替え後の暮らしの支出も含めて考える
住宅ローンの返済だけでなく、管理費、修繕積立金、固定資産税、保険料なども毎年かかります。新しい住まいでの総額を見込んでおくと、無理のない資金計画を立てやすくなります。
予備の資金を残しておく
引っ越しや家具の買い替えなど、想定外の出費は起こりがちです。手元の資金をすべて使い切らず、一定の予備を残す計画にしておくと安心です。
よくある質問
Q. 売却の査定を受ける前に、次の家を探し始めてもいいですか。
A. 探し始めること自体は問題ありません。ただ、予算が決まらないまま進むと判断が難しくなるため、先に今の家の査定の目安を知っておくことをおすすめします。
旗の台や大井町エリアで住み替えをお考えの方も、まずは今のお住まいの手取りの見込みを整理するところから始めてみてください。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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