マイホームを10年超所有して買い替えるとき、軽減税率の特例は使える?|戸越・大井町エリア版
2026/10/25
戸越・大井町エリアで買い替えのご相談を受ける中で、「10年以上住んでいる家を売るときは、何か税金で得になる制度がありますか」というご質問をいただくことがあります。長く住んだマイホームを売却する場合、条件を満たせば税率が軽減される特例があります。今回は、この『軽減税率の特例』について、3,000万円特別控除との関係や注意したい所有期間の数え方まで整理します。
10年超所有の軽減税率とは、どんな制度か
結論から言うと、マイホームを10年を超えて所有してから売却し譲渡益が出た場合、課税長期譲渡所得のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%(所得税10.21%+住民税4%)に軽減される制度です。
通常の長期譲渡所得との違い
通常、所有期間が売却した年の1月1日時点で5年を超えていれば長期譲渡所得として20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の税率がかかります。10年超所有の場合は、この税率よりさらに低い14.21%が、6,000万円以下の部分に適用されます。
6,000万円を超える部分の扱い
譲渡所得が6,000万円を超える場合、超えた部分については通常の長期譲渡所得の税率(20.315%)が適用されます。長く住んだ思い入れのある住宅ほど譲渡益が大きくなる傾向があるため、この境目は事前に確認しておきたいポイントです。
3,000万円特別控除と併用できるのか
結論として、10年超所有の軽減税率は、マイホームの3,000万円特別控除と併用することができます。
併用した場合の考え方
譲渡所得からまず3,000万円特別控除を差し引き、残った譲渡所得に対して軽減税率を適用する、という順序になります。組み合わせることで、税負担をかなり抑えられるケースもあります。
適用を受けるための主な要件
この特例を受けるには、売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えていることに加え、現に住んでいる、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなど、3,000万円特別控除と共通する要件を満たす必要があります。要件の細部は毎年の制度変更もあるため、売却を検討する段階で税理士に確認しておくと安心です。
買い替えで気をつけたい所有期間の数え方
結論から言うと、所有期間は「取得した日から、売却した年の1月1日まで」で数えるため、実際の居住年数とずれることがあります。
「売却した年の1月1日時点」で区切られる注意点
たとえば2016年2月に取得した住宅を2026年に売却する場合、月単位でのカウントではなく年の始まりを基準に判定される点に注意が必要です。年末に近いタイミングで売却を検討している場合、年をまたぐかどうかで適用できる特例が変わることもあります。
買い替え先の取得時期との関係
買い替えでは、売る家の所有期間とは別に、新しく購入する家の所有期間は改めてゼロからカウントされます。将来その買い替え先をさらに売却する予定がある場合は、今回の特例とは別の話として、改めて所有期間を確認する必要があります。
戸越・大井町エリアでの買い替えご相談から感じること
結論として、築年数の古い住宅ほど、この軽減税率の対象になりやすい傾向があります。
築年数が古い住宅ほど対象になりやすい理由
戸越・大井町エリアは、昭和から平成にかけて住宅が多く建てられたエリアでもあり、10年超・20年超といった長期間お住まいのご家庭からのご相談も少なくありません。長く住んだ分、取得時の価格と売却時の価格に差が出やすく、軽減税率の対象になるケースもあります。
早めの査定で判断材料を揃える
特例が使えるかどうかは、譲渡所得の金額や所有期間の数え方によって変わるため、売却を決める前の段階で一度査定を取り、おおよその譲渡所得を把握しておくと、税理士への相談もスムーズに進みます。
まとめ
マイホームを10年超所有してから買い替える場合、軽減税率の特例と3,000万円特別控除を組み合わせることで、税負担を抑えられる可能性があります。所有期間の数え方や6,000万円の区切りに注意しながら、早めに査定と専門家への相談を進めることをおすすめします。
Q. 10年より少し短い所有期間でも、何か特例は使えますか?
A. 10年超の軽減税率は使えませんが、5年超であれば長期譲渡所得としての税率(20.315%)が適用され、3,000万円特別控除も条件を満たせば利用できます。所有期間に応じてどの特例が使えるか異なりますので、個別にご確認ください。
2026年(令和8年)時点の情報です。詳細は税理士等の専門家にご確認ください。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
著者・津島祐一の本(Amazon Kindle)
不動産のご相談を受ける中で感じてきたことを、2冊の本にまとめました。
売らなくていい査定(無料・売却前提なし)
売るつもりがなくても大丈夫です。周辺の事例をもとにした机上の価格レンジと、「今は持ち続けるほうがよいか」の見立てをLINEでお届けします。
LINEで物件のことを聞いてみる営業の電話はしません。




