離婚後も自宅に住み続ける場合の住宅ローン・名義変更の整理|戸越銀座・西小山エリア版
2026/10/11
離婚にともなう話し合いの中で、「売却はせず、どちらかがこのまま住み続ける」という選択をされるご夫婦は少なくありません。戸越銀座や西小山エリアでも、お子さまの学区を変えたくないという理由から、この形を選ばれるご相談をよくいただきます。ただし、住宅ローンと名義をそのままにしてしまうと、後々思わぬトラブルにつながるケースが多いのも事実です。この記事では、離婚後も自宅に住み続ける場合に整理しておきたい、住宅ローンと名義の問題を順に見ていきます。
離婚後も住み続ける場合、何が問題になるのか?
結論からお伝えすると、住宅ローンと所有権の名義を『結婚していた当時のまま』にしておくと、離婚後に新たなリスクを抱えやすくなります。
ペアローン・連帯債務のまま残るリスク
ペアローンや連帯債務でマイホームを購入していた場合、離婚後も双方に返済義務が残ります。住んでいない側が返済を続ける、あるいは住んでいる側が単独で全額を払っていても、金融機関との契約上は両者の名義が残っていることが多く、将来どちらかが新たにローンを組む際の審査に影響するケースもあります。
名義人が家を出た場合の管理責任
所有権の名義人が家を出て、住んでいるのは配偶者という状態になることもあります。この場合、固定資産税の通知は名義人宛に届き続けますし、将来的な売却や修繕の判断にも名義人の同意が必要になる場面が出てきます。『住んでいない方が名義を持ち続ける』状態は、両者にとって負担が残りやすい形だと言えます。
住宅ローンの名義はどう整理する?
住宅ローンについては、住み続ける側の単独名義に整理できるかをまず確認することになります。
単独名義への借り換え
住み続ける側が単独で住宅ローンを借り換え、もう一方の名義・連帯保証を外すという方法が一般的です。借り換え時には、住み続ける側の収入で単独審査を通せるかがポイントになります。
金融機関の承諾が必要な理由
住宅ローンは契約時に『居住する本人が借りる』ことを前提に審査されているため、名義や居住者の変更には金融機関の承諾が必要です。無断で名義や住む人を変えてしまうと、契約違反として一括返済を求められる可能性もあるため、まずは借入先の金融機関に相談することをおすすめします。
借り換えが難しい場合の選択肢
単独での借り換えが難しい場合は、しばらく元のローンのまま返済を続け、収入状況が整ってから改めて借り換えを検討する、という進め方をされる方もいらっしゃいます。当社にご相談いただく中でも、まずは専門家を交えてスケジュールを立てるケースが多いです。
不動産の名義(所有権)はどう動かす?
ローンの整理とあわせて、所有権の名義変更も進めておきたいところです。
財産分与による名義変更登記
離婚にともなう財産分与として、住み続ける側の単独名義に変更する登記を行います。これは『財産分与を原因とする所有権移転登記』として法務局に申請する手続きです。
登記手続きに必要な書類と専門家への依頼
離婚協議書(または調停調書)、戸籍謄本、固定資産評価証明書などが必要になることが多く、手続きは司法書士へ依頼されるケースが一般的です。ローンが残っている場合は、金融機関の抵当権が付いたままの状態で名義変更をすることになるため、先に金融機関への相談を済ませておくとスムーズです。
将来売却することになったときの注意点
名義を整理したあと、将来的に住み替えなどで売却することになった場合の税金についても触れておきます。
譲渡所得税の長期・短期の判定
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得として20.315%、5年以下であれば短期譲渡所得として39.63%の税率が適用されます。所有期間は『取得日から売却した年の1月1日まで』で数える点に注意が必要です。
3,000万円特別控除の要件確認
マイホームを売却した場合、所有期間にかかわらず譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし親子・夫婦など特別の関係がある人への売却は対象外となるなど要件が細かいため、売却時には税理士に具体的な状況を確認することをおすすめします。2026年(令和8年)時点の情報ですので、詳細は税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
『Q. 離婚後、名義変更をしないまま放置するとどうなりますか?』
A. 固定資産税の通知や将来の売却・修繕の判断が旧名義人にかかり続けるため、話し合いがまとまった段階で早めに整理しておく方が、双方にとって負担が少ないケースが多いです。
戸越銀座・西小山エリアでも、離婚にともなう不動産のご相談は増えています。住み続ける場合でも、名義とローンの整理について迷われたときは、当社までお気軽にご相談ください。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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