離婚にともなう不動産売却、住宅ローンが残っている場合の進め方|品川区・荏原エリア版
2026/09/27
離婚にともなって不動産の売却を考えるとき、多くの方がまず不安に感じるのが「住宅ローンがまだ残っているけれど、売れるのだろうか」という点です。結論から言うと、住宅ローンが残っていても不動産は売却できます。ただし、残債と売却額の関係によって進め方が変わってきます。当社にも、品川区・荏原エリアを中心に、離婚を機に自宅の売却を検討されるご相談が寄せられています。この記事では、住宅ローンが残っている場合の売却の進め方と、財産分与との関係について整理します。
離婚で不動産を売却する前に、まず何を確認すればいい?
離婚にともなう不動産売却では、最初に「名義」と「残債」を確認することが出発点になります。
名義がどうなっているかを確認する
不動産の名義が夫婦どちらか一方の単独名義なのか、共有名義なのかによって、売却時に必要な手続きが変わります。共有名義の場合は、原則として名義人全員の同意と署名が売却に必要になるため、早い段階で確認しておくと後の手続きがスムーズです。住宅ローンを夫婦で連帯債務・連帯保証の形にしているケースもあり、この場合はローンの扱いも合わせて整理する必要があります。
住宅ローンの残債と、想定される売却額を照らし合わせる
名義の確認と並行して、金融機関から発行される残高証明書等で住宅ローンの残債を把握し、当社のような不動産会社の査定で想定売却額のおおよその目安をつかんでおくと、この先の選択肢を考えやすくなります。
住宅ローンが残っている場合、オーバーローンならどうする?
売却額が住宅ローンの残債を上回るか下回るかで、進め方の考え方は大きく変わります。
アンダーローン(残債より高く売れる見込みの)場合
売却額の見込みが残債を上回る場合は、売却代金で住宅ローンを完済し、抵当権を抹消したうえで引き渡す、通常の売却の流れで進められるケースが多いです。残った売却代金は、財産分与の対象として夫婦で分けることを検討する流れになります。
オーバーローン(残債が売却額を上回る)場合の選択肢
売却額が残債に届かない、いわゆるオーバーローンの状態では、そのままでは金融機関の同意なしに抵当権を外せないため、進め方をよく検討する必要があります。考えられる選択肢としては、自己資金で不足分を補って完済する方法、金融機関と相談のうえで進める任意売却、あるいは売却せずにどちらかが住み続けて返済を継続する方法などがあります。どの方法が合っているかはご家庭の状況によって異なるため、早めに金融機関や当社のような不動産会社、必要に応じて弁護士等へ相談することをおすすめします。
財産分与と不動産売却の関係はどう考える?
婚姻期間中に取得した不動産は、財産分与の対象になるケースが多いとされています。進め方は主に二つに分かれます。
売却して現金化してから分ける方法
不動産を売却して現金にしたうえで分ける方法は、金額が明確になるため分与の話し合いがまとまりやすいという声をよく聞きます。特に、どちらも住み続ける希望が強くない場合に選ばれる傾向があります。
どちらかが住み続け、代償金を払う方法
一方が住み続けたい場合は、不動産の評価額をもとに、住み続ける側がもう一方へ代償金を支払う形で調整する方法もあります。この場合、住宅ローンの名義変更や借り換えが必要になることが多く、金融機関の審査が絡むため、事前の相談が欠かせません。
売却のタイミングと、税金や費用で気をつけたいこと
進め方が決まったら、次に気になるのがタイミングと費用面です。
財産分与の話し合いは早めに進めておきたい
財産分与の請求には一定の期限が設けられているとされているため、離婚の前後、できるだけ早い段階で弁護士等の専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
仲介手数料や譲渡所得税も資金計画に入れておく
不動産を売却する際には、当社のような仲介会社に支払う仲介手数料(売買価格が400万円を超える部分では、速算式で「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限の目安です)や、譲渡益が出た場合の譲渡所得税がかかることがあります。所有期間が5年を超えているかどうかで税率が変わるため、この点も含めて事前に把握しておくと資金計画が立てやすくなります。財産分与に関する不動産の名義変更・分与そのものについても、ケースによって課税関係が異なることがあるため、税理士等への確認をおすすめします。
Q. 財産分与の対象になるのは、結婚後に購入した不動産だけですか?
A. 一般的には、婚姻期間中に夫婦の協力で築いた財産が対象になるとされていますが、購入時期や資金の出どころによって扱いが異なる場合があります。詳しくは弁護士等の専門家にご確認いただくことをおすすめします。
荏原エリアでの離婚にともなう売却相談から感じること
荏原エリアで不動産の売却相談をお受けしていると、離婚を機にお一人でいらっしゃる方も少なくありません。感情的に整理がつかないまま手続きを進めなければならない大変さも感じますが、まずは現状の名義とローン残高を確認するところから、落ち着いて一歩ずつ進めていただければと思います。当社では、そうした状況にも配慮しながら査定や売却のご相談をお受けしています。
2026年(令和8年)時点の情報です。詳細は税理士・弁護士等の専門家にご確認ください。
執筆:津島祐一(有限会社豊商事不動産 代表取締役)
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP/住宅ローンアドバイザー/賃貸不動産経営管理士/J-REC公認不動産コンサルタント/J-REC公認相続コンサルタント
品川区戸越で昭和40年(1965年)に創業し、3代にわたり城南エリアの不動産を扱っています。売却のご相談は、売ると決める前の段階から承っています。代表あいさつ
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