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契約終了時のトラブル ◇サブリース契約の更新拒絶は「正当事由」がないと認められないのでしょうか

今回は、通常の賃貸借契約とは異なると考えられている「サブリース契約」において貸主さん側が更新の拒絶の申し出を希望した場合に、「正当事由」がないと認められないのかどうかについて、実際に貸主さん側が起こした要求を例にご紹介したいと思います。

 

今回のトラブル・質問内容

 

 

A社は、自社が所有しているマンションの1階~8階までを、サブリースの事業者Cに一括で賃貸しました。

その後順調に賃貸契約期間は過ぎていきましたが、該当の物件の人気が想像以上に高いようで、A社がサブリース契約をしているC社が、物件の転貸料によって、大幅な利益を得ていることが分かりました。

そこでA社はサブリース事業者Cに賃料の増額を要求しましたがCはこれを拒否。

そのため、A社は該当の賃貸借契約の期間満了を機に賃貸借契約の更新拒絶をしたいと考えていますが認められるのでしょうか。

次の目次でA社の要求が認められるのかどうかについてお伝えしていきます。

 

結論

 

 

◇賃貸借契約の更新拒絶をする場合には「正当事由」が必要です。今回のケースでは更新拒絶は難しいと考えられます。

建物を転貸目的で一括賃貸契約をすることを「サブリース契約」と呼んでいますが、サブリース契約では、建物賃貸借契約の形式を利用しているものの、一般的な賃貸借契約とは異なった性質もあり、その実質的な機能は、ほぼ”事業委託契約”に近い状態であるといえます。

そのため、サブリース契約にも借地借家法の適用があるのかが争点となります。

この点が争われるのは、サブリース契約に借地借家法の適用があるとすると、賃貸人が期間満了によりサブリース契約を終了させるためには「正当事由」が必要となるところ、「正当事由」は容易には認められないため、契約を終了させることが極めて困難となるからです。

上記の点について賃料増額請求の事案(借地借家法第32条1項の適用の有無が問題となった事案)ではありますが、

【サブリース契約も賃貸人が賃借人に建物を使用収益させ、賃借人が賃貸人に対しその対価として賃料を支払うという内容であることから、通常の賃貸借契約と同様、借地借家法の適用がある】(平成15年10月21日最高裁判決)

と判断した案件があります。

また、今回の案件と同様のケースにおいて上でご紹介した最高裁判決(平成15年10月21日最高裁判決)と同様に、“サブリース契約においても借地借家法の適用がある”として、

【賃貸人が契約更新を拒絶するためには、借家法第1条の2(現:借地借家法第28条)の「正当事由」が必要であると判断し、本件においては賃貸人に更新拒絶における「正当事由」はない】(平成24年1月20日東京地裁判決)

として、更新拒絶を認めなかった判決があります。

このことから、今回の案件について、サブリース契約における貸主さん(=A社)が、賃貸借契約の更新拒絶をするためには、借地借家法第28条の「正当事由」が必要となり、それが認められない限り更新拒絶をすることはできないと考えられます。

 

 

今回のようなトラブルを回避するためのアドバイス

 

 

サブリース契約における貸主さん(今回=A社)が契約の更新を拒絶するために必要だとお伝えした「正当事由」については主に、

①建物の賃貸人および賃借人が建物の仕様を必要とする事情

②建物の賃貸借に関する従前の経過

③建物の利用状況および建物の現況

④財産上の給付(いわゆる立退料)

上記①~④などの事情を総合的にみながら、「正当事由」としてみなされるかどうかが判断されることになります。

 

そのため、サブリース契約の貸主さんであっても、契約更新を拒絶する際には、正当事由の有無をしっかりと確認・精査したうえでサブリース事業者へ更新拒絶の申し出をするようにすることが重要になってきます。

逆に、サブリースの事業者においては、貸主さんから更新拒絶の申し出があった場合には、「正当事由」の内容をしっかりと確認し、更新拒絶が認められるかどうかを冷静に確認し検討・判断したうえで申し出に対応することが良いでしょう。

◆貸主さん:「正当事由」の有無や、更新拒絶の理由が「正当事由」に該当するかどうか判断できずにいる

◆サブリース事業者さん:貸主さんからの更新拒絶の申し出を受け対応に困っている

このような場合にスムーズに交渉を進めていくためには、当事者間のみでの話し合いを進めるのではなく、専門的な知識のある管理会社等に相談をすることをお勧めします。

もし判断に迷うような場合はぜひ一度当社へご相談ください。

 

 

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