マイホーム購入に関わる費用について その2

/ J-REC公認不動産コンサルタント、宅地建物取引士

前回は、マイホーム購入に関わる費用について、主に購入時の資金計画についてご紹介しましたが、今回はマイホームを購入した後に必要になると考えられる費用、また、実際に支払・返済をする際に気になる点のご紹介です。

家を建てた後も費用は意外とかかります

 

検討に検討を重ね、やっと手にしたマイホーム。

賃貸住宅ではご自身で対処する必要のない「定期的な点検」と「メンテナンス」ですが、ご自身のマイホームとなると建てた後はご自身で対処する必要があり、その費用は意外と高額です。

マイホーム購入時にあらかじめ「どのタイミングで」「どんなメンテナンス」が必要になるのかを把握しておくことでお金と心の準備をしておきましょう。

 

住宅会社によっては一定の保証期間を設け、定期点検を行っている会社もあります。

しかし、定期メンテナンスの実施・通知に積極的ではない会社もあり、住宅会社の保証は一般的に“構造”や“躯体”などの住宅の内部を対象としていることが多く、生活をする上での快適性・住み心地の良さ・外観などの維持に必要なメンテナンスは家主本人の自主的な計画が大切です。

“自主的に”となると、費用の負担を考えてついつい後回しにしてしまいがちですが、「外壁」「屋根」など家の外観に関わる部分の定期点検・メンテナンスをせずに放置してしまうと大事なマイホームの傷みが広がり、大規模な修繕が必要となり定期的にメンテナンスを行うよりも費用が高くなってしまう可能性もあるので、適切なタイミングで実施するよう心掛けてください。

 

そこで、気になる購入後のメンテナンスの「タイミング」と「費用(目安)」をまとめてみましたので参考になさってください。

 

■屋根

屋根の傷みや劣化はその部分からの雨水の浸水などで住宅内部に大きな被害をもたらすことも。

傷みがひどくなる前に塗り替えをすることが大切。

初回点検:5~6年

塗り替え:7~10年、100万円前後

全面葺き替え:約20~30年、100~200万円程度

 

■外壁

近年「サイディング」と呼ばれる外壁が多く、サイディング自体は耐久性に富むものの、外壁材の継ぎ目に使われる「コーキング剤」は劣化しやすいので注意が必要です。

点検:5~10年に1度、数万円

塗り替え:10~20年、100万円前後 ※コーキングのみ=15万円前後

 

■ガス設備(給湯器など)

給湯機はある日突然壊れることが多い設備のひとつ。壊れるとお湯が出なくなりますので要注意。

取替え:10~20年のサイクルで取替え、15万円~30万円程度

 

■基礎、土台、柱などの構造・躯体部分

腐食やシロアリ被害が起きてからでは遅いので、定期的な点検が大切です

点検:5~10年に1度、20万円程度

 

また、生活を続けていくうちに、水回りの設備や室内も劣化・老朽化しますので、築後15年~20年経つとリフォームの検討も必要になるかもしれません。

・トイレ、洗面所、浴室等水回りの交換

・キッチンの入替

・クロス/床の張替え

など

故障や破損など、場合によっては急を要すリフォームになることがあるかもしれませんので、その時に備えて資金を積み立てておくと安心ですね。

 

 

住宅会社への支払いのタイミングについて

 

住宅会社への支払い条件は各社によって異なり、特に法律はありませんが

契約時/10%、着工時(着手金)/30%、上棟時(中間金)/30%、完成後の立会検査完了時(完了金金)/30% の支払いが一般的です。

住宅ローンの種類によっては上棟後や完成時に全額の融資が実行されるものもあり、上記に当てはめると住宅会社への支払いに間に合わないケースがありますが、その場合は「つなぎ融資」を利用することになります。

一部の金融機関では「つなぎ融資」の取扱いがない場合もありますので、事前に契約をする住宅会社の支払いタイミングとご自身の住宅ローンの実行のタイミングを確認しましょう。

また、もし着工金が50%などと金額が大きい場合、住宅会社との交渉で変更が可能なケースもあります。

前述したように支払い条件に法的な規制はありませんので、契約前であれば値引きを含めて支払いのタイミングを交渉することができます。

譲歩されるかどうかは住宅会社次第ですが、権利があるということだけでも知っておいていただけたらと思います。

 

 

ボーナス併用返済はした方が良い?

 

一般的に夏と冬、年に2回あるボーナス月に返済額を多くするボーナス併用返済。

毎月の返済額を抑えられるというメリットがあり、ボーナス支払額を多めに設定しようと考える方も多いと思います。

しかし、ここで注意したいポイントは…

①ボーナス月は通常の毎月返済額+ボーナス支払設定額を返済する

②ボーナスの金額は会社の業績や景気によって左右されやすく、返済期間中の収入としては不確定な部分がある

という2点です。

ボーナス支払の金額を高く設定してしまうと、なんらかの影響でボーナスが減額された場合、その月の支払いがやりくりできない・・・といった事になりかねません。

そのため、ボーナスからの支払額はあまり多く設定せず、ボーナス支給額の2~3割程度になるよう検討しましょう。

また、仕事柄、ボーナスの収入変動が大きいと思われる場合は無理にボーナス併用返済をせずに、「ボーナスが入ったら積み立てをして繰り上げ返済に充てる」ぐらいが丁度よいのではないでしょうか。

 

 

今回のマイホーム購入シリーズのコラムを通して何度となくお伝えしている内容ですが、住宅ローンの返済期間は数十年間にもなります。

夢のマイホーム購入が幸せなものになるよう、“無理なく返済できるプランで組む”ことを大切に検討してくださいね。