空室解消には大規模リフォームしかないの?

/ J-REC公認不動産コンサルタント、宅地建物取引士

 

室外にできる空室対策の4選

 

大規模リフォームをすれば集客に繋がるのはわかるが、予算的にも厳しい・・という大家さんも多いと思います。

ですが、費用をたくさんかけずとも、できる空室対策はあります。

魅力的な建物、お部屋になるヒントや設備ををご紹介します!

 

◇ TVモニタ付インターフォン ◇

 

防犯意識が高まる中、TVモニタ付インターフォンは必要最低限の設備といっても過言ではありません。

ネットショッピングを利用する方が多いので、遅い時間でも宅配業者かもしれませんから、チャイムを全部無視することはできません。

モニタで来訪者を確認してからドアを開けるのは今では当たり前です。

もし、ベルが鳴るだけの古いタイプのインターホンを設置しているのであれば早急にTVモニタ付インターフォンに交換しましょう。

費用もさほどかかりませんし、お客様の満足も高い設備です。

録画記録ができるものもありますし、特に一人暮らしの女性にうれしいですね。

 

◇ ゴミ捨て場整備 ◇

 

ゴミ出しができる曜日や時間の指定をしても、入居者のライフスタイルによって困難な場合があります。

コンテナ型のゴミ収納庫を用意し、ゴミ出しを24時間OKにしましょう。

ゴミを24時間いつでも出せるのは居住者にとって意外とメリットが大きく、大変喜ばれます。

コンテナは、居住数、部屋数などを基準に少し大きめを選びましょう。

小さいものだと、コンテナに入りきらなくてゴミを外に置かれてしまったりしてトラブルになってしまいます。

 

◇ 自動販売機 ◇

 

自動販売機は、近くにコンビニがない場合に、ちょっとした飲み物がすぐ手に入るので入居者に喜ばれます。

また、夜間明るいので、防犯になります。

自動販売機の売り上げの一部はオーナー様の収入になりますので、スペースに余裕があれば設置するとよいでしょう。

初期費用も掛からない事がほとんど(※1)で、電気代の負担だけで、設置からドリンクの補充、集金まですべて専門業者が代行してくれますので手間いらずです。

※1 初期費用については設置業者へ確認をお願い致します。

 

◇ 宅配ボックス ◇

 

新築の分譲マンションではもはや常識となっている「宅配ボックス」

賃貸物件でも「ほしい設備ランキング」で上位に入る人気の設備です。

近年はインターネットショッピングが増え「宅配ボックスは必須」という入居者も増えており、室内共用部に設置スペースがない場合でも、設置場所を問わない屋外用の宅配ボックスも発売されています。

購入ではなく、レンタルできるサービスもありますので、ぜひ検討してみてください。

 

室内にほしい空室対策の工夫

 

◇ シングルレバー混合栓に交換する ◇

 

お部屋の蛇口、冷水とお湯の二つのハンドルがついていて、ご自身で温度調節をするタイプの「2ハンドル混合栓」ではありませんか?

2ハンドル混合栓は、以下のような理由で敬遠されがちです。

 

・温度調節が面倒

・いきなり熱いお湯が出る

・温度調節している間に出ているお湯がもったいない

 

ひとつのハンドルの「シングルレバー混合栓」なら温度調節もラクで使いやすいです。

「2ハンドル混合栓」から「シングルレバー混合栓」に交換する費用対効果はとても高いので、ぜひ交換しましょう!

 

◇ 女性が喜ぶ!室内干しハンガー ◇

 

女性の一人暮らしで困るのが洗濯物干し。

防犯上、外には干さない方も多いです。

浴室乾燥機があれば、お風呂場を乾燥室にして洗濯物を干すことができるようになりますが、リフォーム費用がかさむこと、また、干している間はお風呂に入れないというデメリットもあります。

このような悩みを解消できて、かつ簡単なリフォームでできるオススメなのが「部屋干しハンガー」です。

天井に取り付けておいて、使いたい時だけ引き下ろして洗濯物を干すことができる便利アイテムです。

安心して洗濯ができる、女性にやさしいお住まいになりますね。

 

◇ おしゃれと機能性のウォールラック ◇

 

玄関先に鍵が掛けられるフックや、トイレに予備のトイレットペーパーが置ける棚などがあると便利ですよね。

こういった備え付けのフックや小さな壁付けの棚を「ウォールラック」といいます。

賃貸物件ですと、居住者は壁に穴をあけることができませんから、大家さんがあらかじめ設置しておいてあげましょう。

おしゃれな小物を置いたり、絵を飾ったり、洋服をかけたり・・きっと喜ばれると思います。

無印良品などでも、石膏ボードに簡単に設置ができるウォールラックが売っていますので、大家さんでも簡単に設置可能です。

 

 

部分的なリフォームで雰囲気を一新!

 

お部屋全部をリフォームしなくても、一部だけの「プチリフォーム」でも見違えるほどお部屋の雰囲気は変わります。

 

◇ アクセントクロスでイメージチェンジ ◇

 

お部屋の現状回復工事の際にクロス張替を行うことが多いのですが、無難に「白色」ばかりを選んでいませんか?

清潔感があり、万人受けする「白色クロス」は定番ですが、ライバルのお部屋と比べてもインパクトに欠けてしまいます。

 

いくつか参考のイメージをご紹介させていただきます。

 

一気にモダンな雰囲気になりますね。

 

 

 

北欧テイストでステキです。

 

 

 

 

水色が青空を連想させてさわやかに!

 

 

 

 

お部屋の壁の一面だけでも別の壁紙を貼るだけで、お部屋の印象はガラリと変わり、おしゃれになりますね。

少しだけ勇気を出して、変わったクロスにチャレンジしてみませんか?

 

◇ フロアタイル ◇

 

賃貸物件の床材で、多く採用されているのが「クッションフロア」です。

安価であるメリットがある反面、安っぽさを感じてしまったり、家具や家電を置いた跡の凹みがついてしまい、入退去の都度、張替しなければならず不経済です。

耐久性の高い「フローリング」に張り替えるのも良いですが、コストがかかるというデメリットがあります。

そこでお薦めしたいのがフロアタイル」です。

フロアタイルは、フローリング調、石目調など豊富なデザインがあり、まるで本物のようなリアルな高級感があります。

フロアタイルはクッションフロアよりも硬さがあるので、傷も付きにくく丈夫というメリットがあります。

 

◇ ダイノックシートを張る ◇

 

ダイノックシートとは、壁やドアなどに貼る化粧フィルムの一種で、木材などの風合いに近づけた粘着剤付の印刷化粧フィルムです。

古くなったキッチンは、お部屋全体のイメージを古臭く感じさせます。

キッチンの印象が悪いと、成約率にも大きく影響してきます。

特に女性はキッチンを重視します。

とはいえ、キッチンを新しく交換するとコストがかかってしまいます。

そこでお薦めしたいのが「ダイノックシート」です。

「ダイノックシート」とは、壁やドアなどに貼る化粧フィルムの一種で、木などの素材に近づけた粘着剤付の印刷化粧フィルムです。

下の写真をご覧ください。同じキッチンとは思えないほど、印象が違いますよね?

新品に交換するより費用を抑えて好印象なキッチンに変身させましょう。

このBefore Afterをご覧ください! 同じキッチンとは思えません!

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

居住者がうれしい設備は、必ず空室解消に繋がります!

費用をかけずともできる工夫はたくさんあります。

特に防犯にもなる設備は積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。